【剣盾S20使用構築】ハイブリッド型ストリンダーと愉快な仲間たち2【最終280位】
1.ご挨拶
こんにちは。
ドンファンの相棒、ハーリーと申す者です。
S20お疲れ様でした。
今シーズンは前回S19で使用した、先発ストリンダーからの積みエース構築(以下「前回構築」)を改良したパーティを使いました。
これまで組んだ構築の中では使い勝手がいい方だと感じたので、前回構築とポケモンは1匹しか変わっていませんが記事に残しておこうと思います。(目標(1900)も達成したし。)
前回構築↓
https://donfann.hatenablog.com/entry/2021/06/30/192339
2.構築経緯
前回構築で改良すべきと感じた部分
①ドラパルト対策不足。
②ユクシーがラム持ちに起点にされる。
③マリルリが太鼓しても割と止められる。
④ストリンダーが初手出しできないとき、詰んでる。
問題の詳細と対策
①…マリルリか、あとはマルスケカイリューのゴリ押し、もうかエスバで先にジェットとビルド2回以上積んでおくくらいしか、ダイマドラパを止める術が無かった。
対策
・ゴリラのばかちをはたきに変更。
・(エスバのとびはねるをニトチャに変更。)
②…起点作りが起点にされたら負けます。
対策→①のとおり
③…ダイマ環境での太鼓はかつてほどの爆発力はない。(アクジェをメインとするマリルリの場合。)
対策→①のとおり
④…前回構築は出し負けという概念が少ない。基本的に先発はストリンダーで、一部のポケモンを除きタスキを絡めた仕事が可能。
一部のポケモンとは
1.連続技もち(タスキ貫通)
→ドラパルト、ウーラオス水
2.ゴーストタイプ(がむしゃらが通らない=ほっぺ後無抵抗)
→ドラパルト、ミミッキュ
3.ばくおんぱ半減×鈍足特殊高耐久×タスキつぶし特性or技(まひの旨み少ない、火力で優位とれない、がむしゃら使えない)
よってドラパルト、ウーラオス水、バンギラス、メタグロスがいた場合はストリンダー以外から入るしかない。
ミミッキュは先発型は少ないので無視。
ウーラオスのタイプ判定は、他の水タイプがパーティにいれば悪、ドラパルトと一緒にいるのは悪、それ以外は水と判定していた。たぶんだいたい当たり。
前回構築ではストリンダーの代わりに先発として考えていたのはユクシーだったが、このように改めて整理すると、なんでユクシーが先発になるのか全然わからない。
ラオス水以外には弱いってなんの冗談なんだ?笑
やはり構築においては採用理由を明確にするのは大事。
しかしユクシーが見せポケとして優秀なのは確かだったため、パーティには残したい。そこで対策は
→・ユクシーの配分をHBDからHDぶっぱに変更。
・持ち物をメンタルハーブからオボンに変更。
・上記ポケに対する先発枠としてラオス悪を採用。
=ユクシーは先発起用しない。クッションに特化。
という感じにしてみました。
ここらへんはユクシーの項目で詳しく説明することとします。
以上が前回構築からの変更点です。
続いて個別のポケモンの動きについて話します。
3.ポケモン紹介
①ストリンダー(ハイ)♂/HybriD
性格補正:おくびょう
特性:パンクロック
持ち物:きあいのタスキ
150-×-90-166-91-139
( 0-×- 0-252- 4-252 )
《ランドほいほい》
前回構築から変更なし。(密かにキョダイ個体にしてますが。)
この記事では基本の立ち回りについて説明します。
だいたいの構築に対し先発で出します。
上で述べた通りドラパ、バンギ、メタグロス、水ラオスが相手のパーティにいる場合のみ選出しません。
あとアローラキュウコンがいる場合はゴリラ、ユクシー先発と選択です。
初手投げから最初の行動は、ほっぺかばくおんぱの2択。
どちらを打つかは以下のプロセスで決めます。
1.相手の初手が地面・電気タイプか否か
地面・電気の場合→ばくおんぱ
それ以外→2に移動
2.相手の後ろに地面がいるか
いる→ばくおんぱ
いない→3に移動
3.相手の初手はまひ入れたらおいしいか
おいしい→ほっぺすりすり
おいしくない→ばくおんぱ
例外はありますが、基本はこの考え方になります。
だいたいばくおんぱでオッケーです。
ストリンダーを知らない人の考えるストリンダーは、なんか音技が強いみがわり無効の中速中火力中耐久のぱっとしない電気特殊アタッカーって感じだと思います。(あとはほっぺとチョッキあたりを警戒?)
つまり、オーバードライブは想像上のストリンダーには確定技です。(さらにうちのパーティには他に電気タイプがいないわけですから、これは決まりです。)
ということはですね。相手の水タイプ、飛行タイプは引きますよね。
初手ですからね。リスクを負ってつっぱる必要はありません。
水、飛行でなくてもほっぺが怖いですね。
ということで地面か電気がいればかなりの高確率で引いてきます。
リスク回避がポケモン対戦の基本ですからね。
強い人はそれがよくわかっている。
そこを逆手にとっているわけです。
相手からすれば、ストリンダーは中速中耐久中火力なわけですから万が一(相手からすれば)一点よみばくおんぱを撃たれたとしても速いランドロス、オボンもちランドロス、チョッキランドロス、いずれでも地震4倍確定一発ですから切り返せるということになります。
ですがこちらはタスキがありますので、逆にいずれのランドロスでも突破することが可能です。(こちらのウーラオスが見えているのでタスキがバレにくい。バロリがよくやる偽装。)
ばくおんぱの火力をなめた遅いランドロスなら無傷での突破も十分にありえます。
なお他の地面も見ておくと
ラグ、ヌオー→突破可能。
カバ→個体による。突破できなくても削り優先。
ドサイ→タスキorこらえるがむしゃら。
ドリュ→突破できないが削る。(後ろにゴリラがいれば引いてもいい。)
だいたいこんな感じです。
とにかく地面は削れるだけ削るのが望ましい。
この構築、見ての通り地面が重いです。ストリンダー以外の火力が物理に偏っているのでランドのいかくもかなり辛い。
なので地面はストリンダーで処理します。
この構築の地面対策枠はこいつだったんですね。
私も最近気付きました。
気づいてからは立ち回りも少し変わりました。
麻痺まきより地面削り優先のばくおんぱが大事になってきました。
なのでとりあえず交代読みばくおんぱを打っておきます。
仮に相手の地面・電気以外がつっぱってきても、それはそれで問題ありません。
倒しきれなくても後ろにはしんそくカイリュー、たまふい悪ラオス、グラスラおじさん、(最速ニトチャうさぎ)等が控えていますので、最悪でも(ほぼ)1-1交換には持ち込めます。
続いて2ターン目以降の立ち回りです。
1.タスキが残っているか
残っている→初手と同じ動き
残っていない→2に移動
2.相手がダイマをきっているか
きっている→こらえる
きっていない→3に移動
3.相手が積んできそうか(またはステロ撒いたりしそうか。)
積んできそう→ほっぺorがむしゃらorばくおんぱ(選択)
積んでこなさそう→4に移動
4.相手が自分より早いか
早い→こらえる
遅い→ほっぺorがむしゃらorばくおんぱ(選択)
だいたいこんな感じです。
で、こらえた場合はがむしゃら、ばくおんぱ(場合によってはほっぺ)を相手と後ろを見ながら打ち分けていきます。
基本的には上述の動きで完結していると思います。
相手が早くてこちらのタスキがない場合、(タスキラインまで削れていても)とりあえずこらえるしとけばいいと個人的には思っています。(もちろん相手が変なことしないかは要警戒。)
イバン警戒させられるのは前回構築の記事で書きましたが、他にはこんなことも起こることがあります。
相手のHPへるか→たまかどうか判別
相手がスカーフ→とんぼorボルチェンからの遅いポケモン高耐久(ポリ2等)がありえる。がむしゃらがささる。
天気、フィールド等のターンかせぎ、PP削り等は言わずもがなですね。
だいたいの試合はこのポケモンがどれだけ相手の地面を削れるか、相手の裏を見せてくれるかが勝敗の分かれ目になっていたと思います。
システマチックに運用すれば誰でも簡単に活躍させることができ、かつ相手からはポケモン上手いと思われるお得なポケモンだと思います。
②エースバーン♀/もこっこ∂★
性格補正:ようき
特性:もうか
持ち物:チイラのみ
156-168-95-×-95-188
(4-252-0-×-0-252)
《猪突猛進ダイマエース少女2》
もうかうさぎの次女。
長女のとびはねるをニトロチャージに変更しました。
前回構築の記事ではとびはねるとニトチャは一長一短みたいなこと書いてましたが、嘘でした。
絶対ニトチャの方がいいと思います。
比べてみましょう。
とびはねるの利点
・ダイマきりながら(耐久上げながら)素早さupできる。
ニトチャの利点
・ダイマ切らずに撃てる。
・みがわり残して撃てる。
・(うさぎには)貴重な命中100技。
・キョダイカキュウになる(=かえんボールのpp節約できる。)
この通り。
実際は四長一短くらいでした。
少し感じてた使いにくさがかなり克服されました。
だいたいもうか圏内に入れば、ニトチャの威力は50×1.5×1.5で112くらいまで上がるわけです。
タイプ不一致ジェットは130ですから、炎と飛行の技範囲がほぼ被っていることを考えれば、火力の差も気にするほどではないと思います。
今回のパーティでは悪ラオスの格闘打点が入ったことにより、必須級でなくなり出番は減りましたが、選出するときはかなり通りがいい時ということなので、活躍はしてくれました。
③ゴリランダー♂/ゴリラーメン
特性:グラスメイカー
性格補正:いじっぱり
持ち物:こだわりハチマキ
207-194-110-×-90-106
(252-252-0-×-0-4)
《グラスラおじさん》
ばかちをはたきに変更しました。
ドラパルトがいる場合に先発投入することを想定した変更でした。
何回か使ってみて悪くはありませんでしたが、ある時特殊ドラパのダイバーンで焼き殺されて、はじめて初手ドラパに対して安定していないことに気付きました。
安定しないのでドラパ構築には初手投げできなくなりました。
はたきは後出しサンダーにある程度ささるのと、悪ラオスで格闘打点が補完されたことからばかちが不要になったと思い、はたきのままにしておきました。
だいたい思うんですが、はちまきばかちって耐久ノーマル、鋼の対策になっているのか、疑問です。
耐久ノーマル(ポリ2)や鋼(ナット)って、みんな回復手段もってるわけじゃないですか。
ナットには鉄壁もありますし。
一方でこちらはばかちの反動で火力はどんどん下がるわけです。
つまりですね、ばかちで耐久ポケモンを突破するためには一撃で決めるしかないんですよ。
だのに!
耐久ポケモンというのは不一致はちまきばかち程度で確定一発とれる耐久してないんですね。
ということは、これが機能するのは相手が確定圏内まで削れている状態で耐久ポケモンにあと投げする場面(と交代際の削り等)くらいであり、対面では処理不能なわけです。
これはですね、もはや対策にはなっていないと、このように思うわけであります。(安倍風)
なのではたきでいいと思います。
一応相手にアロキュウがいる場合は初手選出の可能性がありますが、アロキュウ以外の相手のパーティに対してどれだけささっているかによります。
基本はやはり最後に出ていってグラスラ撃ちまくるおじさんです。
④カイリュー♂/べったらまき
特性:マルチスケイル
性格補正:いじっぱり
持ち物:じゃくてんほけん
179-196-116-×-121-126
(100-196-4-×-4-204)
《王道ダイマエース》
前回構築と同じです。
しんそくのpp増やしてないのも同じ。
しんそくはサンダーとのダイマ勝負になったときにダイアタックがそこそこの打点かつ相手のS下げられるのがえらいと思いました。
ステロ撒かれそうでも気にせず出します。
先に龍舞しとけばランドもサンダーもこわくない。
うしろに悪ラオスが控えることで、マンムー、フェローチェ等がいても臆せず選出できるようになりました。
しんそくがあるのでダイウォールで自分のダイマターンをコントールするのが大事。
⑤ウーラオス(悪)♀/DARKまこ
特性:ふかしのこぶし
性格補正:ようき
持ち物:いのちのたま
176-182-120-×-80-163
(4-252-0-×-0-252)
《ドラパルト警察》
ドラパ対面であんこくきょうだ打つので、あとは流れでお願いします。
上述のストリンダーが出せないポケモンがいる場合に投げる初手。
こいつから入る場合のみサイクルのようなことが少し起こる。
ドラパがいる場合はドラパか、たまに悪ラオスかどっちかと初手対面する。
ドラパにはあんこくきょうだを撃つ→サンダーかレヒレが出てくるので、ユクシーに引く。
かみなりパンチはあるが、レヒレはスカーフが多いので突っ込んではいけない。
かならずユクシーに引きましょう。
サンダーは素早さ抜けてそうで、かつ確2とれそうならつっこむのもあり。
せいでんきには気をつけて。
タスキではないので実は初手ドラパ対面で特殊ドラパにダイドラグーン撃たれると終わるが、初手だしラオスはタスキ要警戒なので大丈夫。撃たれません。
悪ラオス、水ラオスと対面したらユクシーに即引きしましょう。タスキがないので勝負できません。
先発採用ばかりでなく後発の詰めとしても優秀。
カイリューの苦手なこおり、はがね等きっちり詰め切ります。
ちなみにこのパーティには水タイプがいないので(おまけに地面対策が薄そう)、水ラオスだと思われているのか、めちゃくちゃ悪ラオスが通っている選出をされることが何度かあった。
持ち物はタスキがよさげだがストリンダーのタスキはゆずれないのでなんとなく珠で採用。
なかなかいい火力なのでこれでいいと思う。
このおかげでパーティで事実上無対策のドヒドイデに対してもある程度勝負できる。
しかしラオスの珠インファで特化ポリ2突破できないのはさすがに耐久バグりすぎだと思う。
特性:ふゆう
性格補正:おだやか
持ち物:メンタルハーブ→オボンのみ
182-×-151-95-200-115
(252-×-4-0-252-0)
《ステロおばさん》
先発からリリーフに転向して才能を開花させたステロ枠。
初手悪ラオスとセットで選出し、交代で出されたレヒレ・サンダー等にあと投げする。(珠ダイジェット2耐するためにHD特化、オボンに変更。)
そのあとの動きは流れだが、基本は相手がダイマを切っていればあくび、そうでなければイカサマがいいと思う。
相手がドラパに戻してくる可能性が高く、その場合はイカサマがささるため。
残念ながらようきドラパは確1ギリ取れてないが、サイクル崩壊させることはできる。
ステロは慎重にまきましょう。
おきみやげはどうせ交代されることを考えるとあくびで足りている場面も多いし、結果的にミスだった場合に取り返しがつかないので要検討。(自主退場技としての魅力は当然ある)
レヒレに対する打点がないのでサイキネ等に変更するのもありか。
4.感想
このパーティを使っていて思ったのは、ポケモンって消去法のゲームなのかなということ。(選出、立ち回りに関しては。)
例えば選出する過程を見ると
先発→例外をのぞきストリンダー
ラスト→ゴリラ、ラオス、エースの残りから相手に一番ささってそうなの。
例外の場合は
先発→悪ラオス
クッション→ユクシー
これ以外の選出はする必要がなかったと思うし、実際しなかった。
つまり選出がシステム化できていた。
これはパーティ構築する上では大事なことなのかなと思う。
つまり、相手のパーティによって選出がほぼ自動的に決まるということ。
それは上述の通り消去法によって選択が行われている。
立ち回りにおいても詰めの段階に移れば流れだが、序盤は上述のとおりやることがほぼ決まっている。
そしてそこから一歩進んで大事なのは、そのシステムが相手に見えなこと。
このパーティで言えば、ストリンダーがタスキを持っていること、がむしゃらを狙っていること、特殊電気技が無いこと。
つまり地面対策枠がこいつだということが相手にバレていないこと。
これが強かったと思う。
後出しランドロスにばくおんぱが当てられれば、半分勝負は決まっていた。
色々なパーティの形はあるが、このパーティは戦術の自由度が高い方ではないと思う。
しかし裏を返せば動かし方が概ね決まっている初心者から中級者向けのパーティで、扱いやすさはある程度担保されている気がする。
立ち回りが本当に強い人は自由度が高いパーティのほうがより能力を発揮できるかもしれないが、中々レートがあがらず苦労している人は消去法を意識したパーティを組んでみるといいかもしれない。
あとは、選択肢が少ないことによって怯えや誘惑が無くなること。
つまりストリンダーにオーバードライブがないので、初手で飛行や水と対面して、思わずオーバードライブを撃つ…ということがそもそもできない。
このパーティにおいては少なくとも水や飛行ポケモンが突っ張ってくることは、ほぼ無かった。
つまりだいたいばくおんぱが正解だった。
これで仮に技枠がストリンダーだけ5個あって、オーバードライブを追加していたと考えると、オーバードライブを追加することによって択ミスをすることが圧倒的に増えたんじゃないかと思う。
誘惑に負けそうな人(私)にはこれがいい。
失って気づくこともある。
ポケモンはいつも大事なことを教えてくれるね。
高火力でも要らなかったら切る。
要る要らないの判断はパーティ単位の動きを考察して決める。
これですね。
ここが一番難しいところですが。
個人的には人のアイデアを借りたパーティ以外では、最も完成度が高い構築が組めたと思います。
これまで一緒に戦ってきた全てのストリンダーと、面白い構築記事をちょいちょい紹介してくれるぐっちさんにスペシャルサンクスです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ではまた次のシーズンで!